[尾守つみきと奇日常。]2話感想


あまりにも良過ぎたので やります(迫真)


注釈

1.意見は全て私個人の感想に過ぎません。
2.本編のネタバレを思い切り含みます。予めご了承下さい。
3.ご意見・ご感想、お待ちしております
!





簡単あらすじ&構成

0・扉絵
1・友孝くんの憂鬱、そして成長
(つみきさんの日常。①)
2・手を出す(物理)
(つみきさんの日常。②)
3・つみきさんの私服、そして山へ
(つみきさんの日常。③)
4・つみきさんの住み処
(つみきさんの日常。④)
5・郷に入っては郷に従え
(つみきさんの日常。⑤)
6・友孝くんの”気持ち”



感想

0・この…スカートから若干溢れて少し見えている尻尾が……とてもイイですね(真顔)


1・早くも つみきさん のファンクラブが出来ていました。古○さん みたいですね(笑)

そしてファンクラブの方々、つみきさんへの想いが割と切実ですね…!
これは友孝くんも「へぁ…」ってなっちゃいますよ。

そういった要因から、一度は つみきさん の家に行くのを断った友孝くんですが
またもや他人の反応を気にしている自分に気付き、撤回して家に行くことにしました。
友孝くんにとって、大きな一歩だと思います。非常に良きですね。

つみきさんの「あり!」の笑顔も、何とも言えず眩しくて可愛らしくて好きです。
「あり!」の次のコマで、よく見ると尻尾を振っているのも めちゃんこ可愛いです。


つみきさんの日常。①・つみきさん、格ゲーも めちゃんこ強そうですよね。というかゲーム全般 上手そうです。


2・あんま印象ない友孝くん、シンプルに可哀想なんですが(´・ω・`)
それにしても男女に分け隔てない つみきさん、とても素敵ですね。

「あ~…手を出すかもってこと?(物理) 問題ないっしょ」
(パンチングマシーン「ガゴォンッ」)
「私が友孝くんに負けるわけないじゃん」

つみきさん、頼もしいです(迫真)


つみきさんの日常。②・いつか つみきさん のパジャマ姿とかも、見てみたいですね。


3・つみきさんの私服姿、めちゃんこ可愛いです(迫真) 尻尾フサフサして良いですかね?(真顔)
ぶっちゃけ前回から(私服姿が)ずっと見たかったので、非常に嬉しい限りです。

つみきさん「あそこがウェアウルフの住み家だよ」(つみきさん、山を指差す)
友孝くん(山…)
つみきさん「ちょっと登って下る」
友孝くん(ノボッテクダル…?)

この一連の流れ、ジワります。友孝くんの遠い目が良いですね(笑)

山登りでプルプルしちゃっている友孝くん、何かちょっと可愛い気もします。
服の汚れが「肉球みたいになった!!」と言って はしゃいでいる つみきさん、本当に可愛いです(迫真)


余談:山登りの時に服を汚しまくった つみきさん ですが、曰く「制服は気をつけてる」そうです。
つまり、気を付ければ服を汚さずにいられる ということです。

友孝くんと(つみきさんの)家に向かっている時は、思い切り汚していましたね。
つみきさんも開き直っていました(笑)

しかし逆に友孝くんを駅まで向かいに行った時、服は全く汚れていませんでした。
家までの道程は同じはずなのに、です。

…もしかして、つみきさん……”友孝くんに私服を見せたくて”
“駅までの行き道は、服を汚さないように気を付けていた”のではないでしょうか?
あくまでも推測ですが、そう仮定すると…世界各国の紛争を収束させられるレベルで可愛いですね(真顔)


つみきさんの日常。③・つみきさんは、精神的にも友孝くんの背中を押していますからね。エモいです(小並感)


4・門番さん、思ったより狼でした。なるほど本当に「個体による」ようです。
というか人狼の住み処って、ガチの山の中(物理)なんですね。

「幻人が認知されだしてからは だいぶ外に行けるようになって発展したらしいけど 電気も水道も通ってるし」
「まぁ外に行く子は今も少ないけどね」

つみきさんのセリフ(上記2つ)から推察するに、幻人が世に認知され始めてから10~20年くらいでしょうか。
義務教育すら受けていない(幻)人も、まだまだ多そうですね。

今後この作品には様々なタイプの幻人が登場すると思いますが
その度にこういった”異文化”を見ることが出来るのだとすれば、期待しかありません(迫真)

いや友孝くんから貰った靴下、履かないんですね!?(笑)
前回「履くよ!!」と強めに言っていたモンですから、てっきり履くモンだと思っていましたよ。
でも将来的に破けちゃうことを考えたら、確かに飾るのが一番良いのかもしれません。

つみきさん、弟妹がいたんですね。全員そっくりですな(笑)
まぁ白○家も全員そっくりですし、そんなもんでしょうか。

「ちょっと行ってくるわ…」のつみきさん、イイ顔してますねぇ。風格あります。


つみきさんの日常。④・可愛いです(´ω`*)


5・妹と本気で張り合っている(岩石持ち上げ&壁登り)つみきさん、好きです。やはり何事も全力が一番ですよ(?)

高校生にもなって妹相手に「やだ!!」と言っちゃう負けず嫌いな つみきさん、めちゃんこ可愛いです(迫真)
小学生の妹相手に「ざんねーん」と迫真の煽りを見せる つみきさん、めちゃんこ可愛いです(迫真)

「郷に入っては郷に従え。 ゆたか」でウケました。絵面がシュールで良きです(笑)


つみきさんの日常。⑤・友孝くんは元来、人(幻人も)に好かれやすい質だと思います。只○君的な感じですね(笑)


6・次女 いつきさん「お姉ちゃん(つみきさん)…外ではどう? 人間社会で上手く過ごせてる?」
友孝くん「人間よりも過ごせてると思う」

友孝くんが言うと説得力が違いますね(笑)

いつきさん「…お姉ちゃん見た目がさ 人間に近いから なにかと 頼られがちで」
いや貴方も十分に人間に近い見た目をしていると思いますが……年長者ではってことですかね。

次女曰く”お姉ちゃんが両親などに過度の期待を背負わされていて、重荷になっていないか心配”らしいです。
いや、流石つみきさんの妹ですね。優しいです。

次女の不安を聞いた友孝くん、以前に つみきさん が言っていたことを思い出します。
「…私はさ、私のこと平気な人を大事にしたいんだ」

友孝くん(あの言葉って そうじゃない人もいたから…だよね)
    (それでも みんなのために外へ…?)
    (ボクなんかと一緒にいて いいのかな…)

などと悩んでいたら、つみきさんが心配して話しかけて来てくれました。
本当にもう…この(幻)人は……優し過ぎますよ…(感動) 周囲への観察力と気遣いが素晴らしいです。

さて、つみきさんに悩みを告白した友孝くんですが「私なんも背負ってないけど」と一蹴されました。

友孝くん 「…ウェアウルフの今後のために 外で生活してるんじゃ…?」
つみきさん「いや妹たちにマウントとるためだけど?」
     「もし外に妹たちが興味もったら 教えてあげられると思って。そしたら頼ってくれるじゃん?」

だから優し過ぎませんかって(感動) だって考えてもみて下さい(?)

妹たちが外の世界に興味を持つかどうかなんて、本人たちが成長してみないと分からないと思うんですよ。
つまりそれは、一種の”不確定要素”なんですよね。

つみきさんは、そんな”不確定要素”のために “外”で生活している訳じゃないですか。
“外へ行くこと”のリスクは厭わずに、ですよ。

これが”優しさ”じゃなかったら、何が”優しさ”と言えるのでしょうか。逆に聞きたいです。

「妹たちにマウントとるため」とか言っていますけど、これは無意識かつ結果的に背負いに行っていますよ。
当人があまりにも聖(幻)人であるが故に、背負っている自覚すら皆無なだけです。

少し脱線してしまいましたが、つみきさんは話を続けます。

つみきさん「…友孝くんはさ これから自分の気持ちに気づいて、認めて、割り切って行くのが目標っしょ?」
     「嫌だなーって思ったら離れるわけじゃん?」

友孝くん 「…うん」

つみきさん「それ、私も同じだからね」
     「一緒にいる あいだは 大丈夫ってコト」
     「こんなにわかりやすいのに 勝手に不安になんないでよ」

……もうね、可愛いを通り越して美しいですよ(迫真) どれだけ人格者なんですか、つみきさんは。

あくまでも自分(つみきさん)と相手(友孝くん)が対等であることを伝え、相手に気を遣わせず
その上で相手への好意を最大限に示すって、並の人間・幻人が出来ることじゃありませんよ。

話を戻しましょう。

友孝くんを諭した つみきさん は、改めて友孝くんに”今のお気持ち”を尋ねます。
すると友孝くんは……つみきさんの耳を嗅ぎました。
(“耳を嗅ぐ”というのは 人狼風の”あいさつ”で「これからも仲良くしましょー」の意)

流石、(幻)人との距離感が分かっていないコミュ症の友孝くんですね。
完全に不意を突かれた形になったので、つみきさんも照れ照れです。めちゃんこ可愛いです。

三女「…あれは ありますなぁ」
次女「あるね」
長男「ある」
???「もう付き合っちゃえよ!!!」


余談1:つみきさんの弟妹たち、人間である友孝くんに対して 特に怯えている様子はありませんでした。
人狼から見たら人間は異種族な訳で、普通は怯えると思うんですよ。

と、ここで一つの仮説が浮上しました(私の中で)。『尾守家の両親のどちらかは “人間”ではないか説』です。
以下、根拠になります。

①・人狼の見た目は「個体による」のに、つみきさん達は 全員が人間に近い見た目をしていること
②・”人間”である友孝くんに対して、特に怯えたりはしていないこと(三女と長男は 寧ろ懐いている)

これら二つの条件を一気に満たせる”答え”は、家の者に”人間”がいることです。

次女の回想シーンで、両親と思わしき人物が少し映っています。
これを見る限り、母親らしき人物は 極めて人間に近しいように思えるので、恐らく母親が人間なのでしょう。

…と、探偵っぽくやってはみましたが これはあくまでも推測であり憶測であり妄想に近いモノです。
普通に外れると思うので、悪しからず(笑)


余談2:次女のいつきさん、年上である友孝くんに対して 全く敬語を使っていませんでした。
三女や長男なら お子様なので分かるのですが、いつきさんは14才ですからね。少し不自然に感じました。

ただこれは恐らく、人狼という種族が文化的に”敬語という概念が無い”可能性のほうが高いです。
…と考えると、いつきさんは学校に通っていないのですかね? また新たな疑問が湧きました(笑)


総括・つみきさんは、可愛いだけでなく美しいことも発覚しました。
全体的に可愛いのは勿論ですが、後半はそれを通り越して美しかったです。




[尾守つみきと奇日常。]感想・考察(時々、自分語り)


まだ一話しか載っていない作品。ジャンルは ほっこり日常系(コメディ寄り)。

「感想はともかく、考察すること何ぞ無いだろう」と思われたでしょう。
もっと言うなら「(時々、自分語り)って何やねん」と思われたでしょう。

ただ個人的に、本作のヒロインである つみきさん の精神性というか生き方に
一人の人間として思うところがあったので、今回はそれについて語ろうと思います。

それでは早速、行ってみましょう!!


注釈

1.意見は全て私個人の感想に過ぎません。
2.本編のネタバレを思い切り含みます。予めご了承下さい。
3.ご意見・ご感想、お待ちしております
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本作は一話の中に何回か区切りがあり、その度に場面が転換し、新たなストーリーが展開される構成です。
1話は6回区切りがありました(巻頭カラー含まず)。六編構成ということですね。
各編のあらすじと感想を軽く語ります。


あらすじ

0・巻頭カラー
1・友孝くん(主人公)と つみきさん の出会い
2・しっぽ固定ベルト
3・遠吠え
4・つみきさん、ナルシスト吸血鬼(ヴァンパイア)を撃退
5・”気持ち”を見つける旅へ
6・友孝くん、つみきさんに靴下を贈る



感想

0・つみきさん に持ち上げられている友孝くんの図、何かシュールで面白いです(笑)


1・いきなり奇行に走る つみきさん。
ロッカーの扉を曲げている時の苦虫を噛み潰したような表情が、何とも言えず可愛いです。

友孝くんの身体を叩こうとした時に(スキンシップで)
友孝くんが一瞬ビクッとしたのを見て、既の所で手を止めた つみきさん。相手のことをよく観察しています。

そして友孝くんが誠意を見せて謝った直後の、つみきさんの表情ですよ。笑顔が素敵で可愛いです。


2・つみきさんの耳をフサフサ出来る同級生が、羨ましいです(真顔) マジで触り心地良さそうですよね。

足の大きさについて自慢げに話す つみきさん。「ね! ウケるっしょ~!」の表情が可愛いです。
自分の人とは違う部分を、コンプレックスではなく”笑い”として消化出来る人には惹かれます。私が。

しっぽ固定ベルト……森下先生(作者)の発想力に感服です。
今後この作品には様々なタイプの幻人(人外)が登場すると思いますが
その度に『しっぽ固定ベルト』のような個性的なアイテムが出てくるとしたら、期待しかありません(迫真)

同級生に「あざとい」と言われていた つみきさん ですが、やはり あざとい です。「引っぱる?」ですからね。
しかしこれ、明らかに善意100%で言っているんですよねー。コレが天然たらしってヤツですか…。
目をつけられてしまった友孝くん、ドンマイです(笑)


3・友孝くんがモノローグで「彼女(つみきさん)は自分の性質や体質をあまり気にしていない」と言っていますが
それは一概には言えない気がします。
実際、同級生から「やっぱ満月の夜は狼になっちゃうの?」と聞かれた際は
「ならないけど?」とやや冷たく答え、若干ですが少し嫌そうな表情をしているようにも見えます。

と思ったのですが、続けて同級生から「人間の肉食べるとかは? さすがにデマ?」と聞かれた際は
満面の笑みで「今は食べないよ! お肉は大好きだけど!」と誤解を招く発言をしているので、今一つ分かりません。
笑顔が可愛いというのは分かります。

同級生から微妙に誤解を受けて引かれ気味の つみきさん に、フォローに入った友孝くん。
それを横目に見て、少し笑みを浮かべる つみきさん。うーん……イイですねぇ!!

いきなり遠吠えしちゃう つみきさん、めちゃんこ可愛いです(迫真) 流石にズル過ぎますよ(真顔)
直後の恥じらい つみきさん も、めちゃんこ可愛いです(迫真) 破壊力が尋常じゃありません(真顔)


4・「へへ、今日金曜だからさ~ カツサンド食べるんだ~!」と つみきさん。笑顔が眩しくて可愛いです!!

カツサンドを買いに行こうとする つみきさん の前に、ナルシスト吸血鬼・千賀君が登場。
しつこく連絡先を聞く彼を前にして「いらない退いて。通行の邪魔」と怒った表情で一蹴する つみきさん。
いや~、表情の振れ幅が凄いですね。非常に良いです。

千賀君は今後、人生で恐らく初めてフラれたことによるショックで自信を喪失しつつも
自分を唯一フッた つみきさん に更なる興味を持ち、つみきさん と仲の良い友孝くんに接近して
色々と話をしていく内に、次第に心を開き素の部分を見せていって、友孝くんの親友となりますが
しかしいざ つみきさん を前にすると、滅茶苦茶に弱腰になってドンマイな感じになると予想します(早口)


5・うっかり穴掘りに夢中になってしまう つみきさん、可愛いらしいです。というか可愛いです。

自分の気持ちが分からなくて「どうすれば つみきさん みたいになれるかな」と相談する友孝くんに対して
「一緒に見つけてこーよ。友孝くんの気持ち!」と提案する つみきさん。
この つみきさん の本当の意味での”優しさ”に、非常に感銘を受けました。詳細は後で語ります。

教室バンジーの見開きページが、とても迫力があって好きです。
チマッと描かれている つみきさん と友孝くんも、可愛らしくて非常に良きです。


6・少し相談に乗ってもらっただけで、長文手紙&プレゼント(靴下)を送ってしまう
(幻)人との距離感が分かっていないコミュ症主人公・友孝くん。

普通ならドン引きなところを、驚きと歓喜が入り混じったキラキラの可愛い笑顔で感謝の意を述べ
あまつさえ自宅に招待する聖(幻)人・つみきさん。

そりゃあ、友孝くんも連行されますわな(笑)


総括・全体的にキャラの表情が豊かで可愛らしく、ストーリーも温かいので、読んでいて癒されます。
画もサッパリしていて読みやすいです。そして何と言っても、つみきさん がめちゃんこ可愛いです!!(迫真)





ここからは、1話で明らかになった情報を元に”つみきさん”という人物について、考察していきたいと思います。
…妄想というほうが正しいかもしれませんが(笑)


まず前提として、つみきさん は人狼(ウェアウルフ)です。人狼はパンピーとは違います。
聴覚に優れ、怪力で、耳はモフモフで、尻尾が生えており、他にも様々な特徴があります。

そんな特異な体質の つみきさん ですが、めちゃんこ素直で優しくて可愛い(幻)人です。
一見、自分が人狼であることについても、完全に受け入れているようにも思えます。

ただ私、つみきさん が自分の特異体質を完全に受け入れているとは、どうにも思えないんですよね。
その根拠とそう考えた理由を以下に説明します。


①・スキンシップで友孝くんの身体を叩こうとした時に、友孝くんが一瞬ピクッと怯えた反応を示した瞬間に
既の所で手を止めたこと。

②・獣人用のスカートがあるにも係わらず、パンピー用の普通のスカートを履くという”選択”をしていること。

③・他の質問にはノリ良く答えているのに「やっぱ満月の夜は狼になっちゃうの?」という質問に対してだけは
塩対応とも思える素っ気ない答え方をしていること。

④・私立景希高等学校という”幻人たちが最も多く通う学校”とされている場所を、進学先に選んでいること。



①は、つみきさん の観察力が高いことを示唆しています。
友孝くんは本当に一瞬軽くビクッとしただけですからね。
にも係わらず、その一瞬の反応に気付き手を止め「あ~ごめん。けどちゃんと力の調整できるからさ」ですよ。

これは明らかに、過去に何度も”スキンシップのつもりで身体を叩いたら怪我をさせてしまった”若しくは
“幻人だからという理由で接触を嫌がられた”という苦い経験を積み重ねてきたことの、証拠になります。

実際つみきさん も「そういう人はいるし」と言っていますからね。
(この場合の「そういう人」は、恐らく”幻人だからという理由で接触を嫌がる”人のこと)

そういった苦い経験の積み重ねから、相手の反応をよく観察する癖が付いたのだと思います。

そして物語開始時点でも友孝くんに気を遣っているということは
恐らく昔のそういう経験を、未だに気にしているということなのでしょう。


②は、ほぼほぼ妄想に近いです。

しっぽ固定ベルトの件で、獣人用のスカートが制服にあるのにパンピー用のスカートを履いている理由として
つみきさんは「けど私はこっちのが好き!」と言っています。

“そのほうが可愛いから”等という具体的な理由ではなく、単純に”好き”という抽象的な理由なんですよ。

人は無意識的に自分の無いモノを欲する生き物です。
つみきさん にとっては、所謂”普通”というのも無いモノの一つだと思います。

つみきさん がパンピー用のスカートを”好き”と思ったのは
無意識の内に”普通”を求めているからなのではないでしょうか。


個人的には、③が一番気になります。ここだけ明らかに つみきさん の態度に違和感があります。
まだ情報が少ないなので何とも言えませんが、この違和感自体が”理由”になります。


④に関しても、②と同じで ほぼほぼ妄想です。

つみきさん達の通う私立景希高等学校は”幻人たちが最も多く通う学校”とされています(1話冒頭を参照)。
この学校は、幻人達にとっても居心地が良いはずです。

社会的な憂き目に遭うことが ほぼ無いでしょうからね、幻人だらけなので。
パンピーの生徒に関しても、幻人に対して抵抗のある人は流石にいないでしょうし(笑)

故に、そういった幻人達にとって居心地の良い学校を進学先に選んだ つみきさん も
所謂”普通の社会”で生きることが疲れて、この学校に来たのかとも考えました。


結論・つみきさん は、自分が人狼であることに対して”割り切れて”おり、ほぼ受け入れてはいますが
それでも無意識下では、特異体質を受け入れられていない部分があると考えます。



でもそれは、当然のことだと思います。パンピーと違うということは、それだけで人生ハードなモンです。
人と違うことを「仕方ない」と”割り切る”ことは出来ても
それを完全に100%”受け入れる”ことは、どんな人であっても難しいと思います。

ここまでが”つみきさん”という人物の考察になります。





という つみきさん の人物像を踏まえた上で、少し話を戻します。
先程保留した、つみきさん の”優しさ”についてです。つみきさん が、友孝くんの相談に乗っている場面ですね。


「つみきさん は自分の性質を受け入れて過ごしている感じがして、すごいよなぁって…」と言った友孝くんに
つみきさん は言いました。

「それは私が幻人だからじゃない?」「性質とかは合わせられないことが多いし」

「なら仕方ないかって自分も相手も割り切ってもらいやすいけど
人間は合わせることが できちゃうから、割り切ってもらいにくいってことじゃん?」

「人間って大変だぁ~」

この発想というか相手の立場に立った考え方が出来る時点で、つみきさん は本当に優しいんですよ。

「なら仕方ないかって”自分も”相手も割り切ってもらいやすいけど」と、つみきさん は言いました。
この”自分も”の部分が、どれだけ難しいでしょうか。
“自分じゃどうしようも出来ない”ということが、どれだけ不便で辛いことでしょうか。

先程の考察で述べた通り、つみきさん は決して平坦で順風満帆な人生を送って来た訳ではないと思いますし
自分の体質に関してだって、受け入れられていない部分があるでしょう。

現状に不満を言おうと思ったら、いくらだって言えると思います。
「人間が羨ましい」と言ったって良いんですよ。

それなのに つみきさん は、友孝くんの立場に寄り添って考えた発言をして
「人間って大変だぁ~」と言い、あまつさえ「一緒に見つけてこーよ。友孝くんの気持ち!」ですからね。

こんな発言、よほど人格が完成されているかアホの子じゃないと出来ません。
本当に強くて優しい人ですよ、つみきさん は。とても感銘を受けました(迫真)





最後に少し、自分語りをさせて下さい。


私は、生まれながらにして重度の先天性疾患を持っていました。3才までに開胸手術を4回しました。
(これらの手術は あくまで延命治療であり、病気とは一生付き合っていかなければなりません)
2才の時に脳梗塞を患い、左半身不全麻痺(自分の意志で自在に動かせない、歩くことは出来る)になりました。
そんな感じだったので、小学校から高校までの12年間を特別支援学校で過ごしてきました。
更に高校生の時に右目の網膜剝離を患い、バックリング手術とかいう地獄も味わいました。

決して平凡な人生ではありませんが、それでも自分の生まれ持った身体に不満を抱いたことは、殆ど無いです。
幸い私はアホの子であったので、嫌な事があっても すぐ忘れるし、小難しいことは考えない質でした。
そのおかげか中学生になる頃には、自分の身体について完全に”割り切る”ことが出来ていたのです。

そして次第に「人に優しく在りたい、そういう人間に成りたい」と思うようになりました。

“普通の人”とは違う苦労や経験を積み重ねてきたからこそ、見える世界がありますし
“普通の人”とは違う苦労や経験を積み重ねてきたからこそ、感受性は豊かなほうだと思うので
人の痛みや苦しみに寄り添うことが出来ると思ったからです。

その思いは勿論今でも持っていて、生きる上での一つの目標でもあります。
まだまだ至らないところは沢山ありますけどね。


つみきさん のように”人とは違う”境遇でも、なお相手の立場に寄り添った発言が出来る
“本当の優しさ”を持つ人というのは、正に私の目指す理想の人物像そのものでした。

だから何と言ったら良いのか分かりませんが……凄く、嬉しかったです。
「私と似ている」と言ったら語弊がありますが、境遇と その生き方に心の底から共感出来る(幻)人に出会えて。



久々に素晴らしい作品に出会えたような気がします。
つみきさん と友孝くんが紡ぐ「奇日常」に、これからも期待しております!!(迫真)